職員研修
2月23日
随分空いてしまった。とにかく忙しい一週間だった。15日から昨日までに宴会が5回もあった。昨日は昨年なくなった祖母の一周忌で山梨へ行ってきた。
18日と19日、県の児童養護施設の職員研修だった。企画から運営まで任せられてたいへんだったが盛会のうちに終わりよかった。18日は共立女子大の大嶋恭二先生を招いて「第三者評価の実際」について研修した。栃木県では10箇所の児童養護施設のすべてが21年度、22年度の2ヵ年で第三者評価を受審することを申し合わせており、喫緊の課題でもあってか、各施設とも施設長ほか幹部職員が参加した。大嶋先生も予定の時間を大きく超えて講義をしてくださり、充実した研修になった。第三者評価では組織としてどれだけ取り組んでいるかが問われる。養徳園を含めてまだまだ受審できるまでになっていない施設が多く、「本当にみんなやるの?」という感じだが、受審のための補助もない中で、任意で全施設やったら、これまでの汚名を返上できるばかりか画期的なことであろう。
19日は「被措置児童等への虐待防止」について討議した。多くの職員が、子どもに対して毅然とした対応ができなくなると危惧しているようだ。例えば、国が示したガイドラインに虐待の例として「感情のままに、大声で指示したり、叱責したりする」とあるが、「感情が伴わない叱責なんてないし、子どもにも伝わらない」といった意見もあった。
収容保護パラダイムの下の管理支配的な発想から脱却していくにはまだまだ時間がかかると感じた。体罰や脅迫は論外だが、「何はしていい、何はしていけない」といった後ろ向きの議論はあまり意味がない。関係性に基づかない一方的な指導は子どもに響かないし、被虐待児に対しては逆効果であろう。子どもから見れば、この人の言うことは聞くがあの人には従わないということはいくらでもある。子どもが「あの人は私が憎いからあんなに怒るんだ」と受け止めてしまえば、広い意味で虐待ということになってしまう。
だからこそ発想を転換して、「この子に何が必要か」といった観点で議論していくことが必要だ。例えば、高校受験を目前にし合格がおぼつかない子が休日遊びに行こうとしていたら、声を荒げて「遊びになんか行かないで勉強しろ!」といっても何の問題もない。逆に勉強を強要しないほうが指導を怠っていることになるだろう。その意味では自立支援計画が重要だ。施設の行う援助が、どのような意図をもっているのかを明確にしておかなければならない。
20日は、星の家移転にとって重要な日だった。購入のための融資の実行、金銭の支払、所有権移転の手続き等が行われた。4月1日のスタートに向けて準備に追われるだろう。
20日の夜、弁護士会の勉強会に招かれた。子どもの権利について関心を持っている弁護士さん達の集まりで、施設の現状や施設内虐待を生み出していく構造的な問題、さらには職員の勤務体制について話をした。参加者の中に問題が起きた施設で第三者委員を務めていた方がいて、「第三者委員には何の苦情も寄せらなかったのはなぜか」という質問があった。「身近な大人が何もしてくれないのに、身近でない大人が何かしてくれるとは思えない。大人への不信感の問題。苦情解決のしくみが機能しない最大の要因。」といった答えを返した。弁護士さん達も仲間に引き入れて、施設での養育について考える機会ができるといい。
21日、宇大で「スティーヴィー」という映画の上映会があった。施設養護に携わる人は一度は見ておいた方がいい。要は「子どもを少しでもよくしようと関わったが子どもは変わらなかった。できることはそばにいてやることだけ。」というもの。若い人には難しい映画だが、施設養護に長く携わった人なら共感できるだろう。
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