学習塾
4月24日
新学期もスタートして2週間が経ち、随分落ち着きを取り戻してきた。
今年度から中学生だけが対象だが学習塾の費用が支弁されることになった。さっそく新中学生5人に希望を聞いたところ4人が塾へ行くことになり、すでに通い始めている。これで中学生10人のうち7人が塾に通っている。
児童養護施設の子どもが塾に? 不況の嵐が吹く中、子どもを塾に通わすことが出来ない家庭が増えているのが現実だ。劣等処遇の原則からすれば明らかに逆差別といえるかもしれない。しかし、子ども一人ひとりの自己実現を目指していくという今日的な福祉観に立てば、学力の保障は重大な課題である。これまで十分な学習環境のもとで生活してこなかった要保護児童だからこそ少しでも多くの学習の機会を与えられなければならないのだ。
さらにいえば「児童虐待の防止等に関する法律」にはこう記されている。第十三条の二の第二項「国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児童がその年齢及び能力に応じ充分な教育が受けられるようにするため、教育の内容及び方法の改善及び充実を図る等必要な施策を講じなければならない。」と。
現実的な話をすると、施設では学力を伸ばすことをあきらめてしまっている子が多いが、中卒で就職するわけにもいかずとりあえず高校に進学している。こうした子は将来への見通しが立てられず、高校生活に意義が見いだせないまま、ちょっとしたつまずきが中退へと結びついていく。ひいては自立できない状態で社会に放り出されてしまうのだ。
勉強してちょっとでも学力の高い高校に進学しようという意欲は向上心に結びつく。通塾の費用が支弁される意義は大きい。
蛇足であるが、私の養徳園児だったときの記録には「施設の子どもにしては珍しく優秀な子である」と記されている。小学校2年のときであるが、担任の先生が「福田君は施設の子なのにどうして勉強ができるの?」と聞いてきたことを覚えている。施設の子は勉強ができなくて当たり前と思っていたのだ。もう40年も前の話であるが、今日でも変わっていない。
施設の子は学力が低い。相対的には事実かもしれない。だからといって「施設の子だから学力が低くても仕方がない」ということがあってはならない。こうした周囲の施設の子どもへのイメージが、子ども自身の自己イメージに少なからず影響してきたとも考えられる。
通塾は帰りが遅くなるので送り迎えが必要になる。職員の勤務の問題も生じるだろうが、積極的に活用したい。
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