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家族とのパートナーシップ3

12月24日

前回のつづき


子どもの故郷はどこ?

私は、施設を退所後に生活が破たんしてしまった子の支援を行うたびに、「この子の親(実家)は何をしているの?」、「この子の故郷をいったいどこ?」と考えてしまう。施設としてできるだけのことをしてはやりたいが、退所した子すべての人生を見守り支えていくことはできない。子どもが社会的養護に委ねられということは、この家庭に対する地域の支援が途絶えることでもある。子どもがいることでかろうじて体をなしていた家庭が壊れてしまうことだってあるのだ。

 

社会的養護のシステムは「救いの神」?「人さらい」?

さて、社会的養護のシステムは、虐待を受けている子どもそして養育に困難を抱える家庭にとって「救いの神」なのか「人さらい」なのか。3年前、広島で小5の女児が実母の暴行によって虐待死するという事件があった。この事件は、女児は二度保護され二度とも施設入所に至っていたことで、社会的養護のシステムが子どもの安全を守り切れていないことを示した。介入による児童相談所(以下、児相)と親との対立も含めて、家族とのパートナーシップを形成していくことは難しい。そしてその背景に、地域の子育て支援と社会的養護の間に切れ目があることを感じる。

 

切れ目のない連携・協働

社会的養護は都道府県が管轄する福祉である。市町村レベルでは要保護児童対策地域協議会(以下、要対協)があり、養護性の高い子ども・家庭をフォローしているが、社会的養護が必要となれば児相、そして施設へ引き継がれていく。筆者の経験上、家庭復帰(地域に子どもが帰る)に際して、地域福祉の関係者を交えて今後の支援について話し合うことは稀であり、家庭復帰後の親子を支援することもない。(あるとすれば、児童家庭支援センターに児相から指導委託があった場合であろう。)

子どもが生まれる前から社会的自立に至るまで、一貫して子どもに関わり、家族とのパートナーシップを組んで共に子どもを育てていこうとする組織(人)はいないのだろうか。地域にあって、その家庭の必要に応じて支援を届け、危機に瀕しては社会的養護につなぎ、施設入所中は施設と共に親子の再統合を目指していく。再統合ができてもできなくとも、その家庭に関わり支え続ける人が求められている。

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