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家族とのパートナーシップ4

12月28日

前回の続き

身近な福祉としての社会的養護

社会的養護は身近な福祉ではなかったがゆえに、それを利用することに対しての抵抗は根強い。結果として虐待が重症化し、最終手段として社会的養護が選択されるのだが、その段階に至っては親子関係が修復不能な状況に陥っていることもしばしばだ。

社会的養護は決して親から子どもを取り上げて養育する場ではない。家族と共に子どもを育てていく場でもあるなら、社会的養護はもっと身近な福祉にならなければならない。困ったときちょっとだけ利用する。年単位で利用しなければならない場合であっても、親子が疎遠にならないように支えていくような福祉であってほしい。家庭養護を基盤としながらも必要に応じて社会的養護を利用する。社会的養護を基盤としながらも可能な限り家庭養護の機会をつくる。そのためにも地域で一貫してその家庭を支え続ける人が必要である。

 

切れ目を繋ぐ児童家庭支援センター

地域の子育て支援と社会的養護の間には切れ目があるが、そこに入り込んでしまい必要な支援が届いていない子ども・家庭が数多ある。児相の一時保護所に虐待の再被害で入所する子どもが後を絶たないのはその表れでもある。その切れ目をつなぐ役割が児童家庭支援センターにはある。要対協に関与しながら地域の要保護児童を見守り、必要があればタイムリーにショートステイやトワイライトステイの支援を届ける。社会的養護を利用することがあるかもしれない。いずれにせよ、一貫して子ども・家庭を見守り必要な支援を届けることができるのは児童家庭支援センターしかないだろう。

 

新しい里親像

国が示した家庭的養護の推進計画では、社会的養護における里親養育の比率を3分の1に高めることになっている。この目標の達成のためには、里親養育のイメージが変わらなければならない。里親養育というと、家庭復帰は望むべくもなく親も養育に関与しないことが見込まれる場合に選択されることが多い。「里親養育優先の原則」はわかるが、社会的養護の開始にあたって里親養育が適当と判断されるケースは少ない。里親養育が家族との連携・協働のもとになされたっていいのだ。里親自身が子どもの親のパートナーとして養育にあたったっていい。里親が里親の機能を利用しながら、その地域の子ども・家庭を一貫して支えてもいいのだ。

 

最後に

児童養護施設に家庭支援専門相談員が配置されて久しい。しかし未だに、親支援は行政、子どもの支援は施設でという役割分担に明確にあるようだ。児相からの経過記録には親の情報が多いが、それに比して子どもの情報は少ない。ショートステイで地域から受ける際も同様で、子どもに関することは最低限のことしか知らされない。行政が行う親支援はどこか子どもが抜け落ちてしまっているように感じる。家族とのパートナーシップは、子どもの育ちを支えるためにある。そのために施設も行政も子どもを中心に据えて、家族との連携・協働を模索しなければならない。


おわる

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